肩こりの本当の原因とは?マッサージで改善しない肩こりを根本改善|福岡市中央区 吉村治療院
【肩こりの本当の原因とは?】マッサージで改善しない肩こりと鍼治療|福岡市中央区 吉村治療院
肩こりの本当の原因とは?マッサージで改善しない肩こりを根本改善|福岡市中央区 吉村治療院

「肩こりがひどくて、マッサージに行ってもすぐ戻ってしまう。」
「毎日肩を揉んでもらっているのに、なかなか良くならない。」
「肩こりがひどくて、頭痛や吐き気まで出てくる。」
このような症状でお悩みではありませんか。
肩こりは、日本人の多くが経験する、最も身近な症状のひとつです。しかし、身近な症状であるがゆえに、「マッサージや湿布でその場をしのぐもの」と思われがちで、根本的な原因まで向き合われないまま、何年も付き合い続けている方が非常に多い症状でもあります。
24年間、一般社団法人 日本線維筋痛症・慢性痛学会の医療ネットワークに掲載されている鍼灸院として臨床を続けてきた中で、私は「その場しのぎのマッサージを繰り返すだけでは、肩こりはなかなか良くならない」と考えるようになりました。今回は、その理由と当院の考え方についてお伝えします。
肩こりとは?
肩こりとは、首から肩、背中にかけての筋肉が緊張し、重だるさ・張り・痛みといった不快な症状を引き起こす状態です。
医学的には明確な病名ではなく、症状の総称として扱われています。代表的な症状として、
- 肩から首にかけての重だるさ
- 張り・こわばり感
- 肩や首を押すと痛む
- 頭痛・めまい・吐き気を伴うこともある
- 目の疲れ、目の奥の痛みを伴うこともある
などが挙げられます。
軽い肩こりであれば、入浴や軽い運動で和らぐこともありますが、慢性化した肩こりでは、そう簡単には改善しないケースも少なくありません。
肩こりでよくある症状チェック
以下の項目に、いくつ当てはまるでしょうか。
- 肩から首にかけて、常に重だるさを感じる
- デスクワークやスマホ操作の後、症状が強くなる
- マッサージを受けてもすぐに元に戻ってしまう
- 肩や首を押すと、痛気持ちいいような痛みがある
- 頭痛や目の疲れを伴うことがある
- 朝起きた時から、すでに肩が重い
3つ以上当てはまる方は、慢性的な肩こりの状態にあると考えられます。
マッサージだけでは改善しない理由
肩こりに対して、多くの方がまず試すのが、マッサージや指圧、湿布、ストレッチです。これらは決して間違いではなく、その場の症状を和らげる効果は十分にあります。
しかし、揉んでもらった直後は楽になるのに、数日経つとまた元通りに戻ってしまう。この繰り返しに心当たりのある方は多いのではないでしょうか。
その場しのぎのケアを繰り返しても改善しない理由は、多くの場合、肩こりを引き起こしている「原因」そのものにアプローチできていないことにあります。表面の筋肉を揉みほぐすだけでは届かない、深部の筋肉の緊張や、そもそもの姿勢・身体の使い方のクセが残ったままでは、同じ場所がまた緊張し、こりが再発してしまうのです。
難治性の肩こりに共通する原因:頭部前方偏位と斜角筋
当院には、鍼治療やマッサージ、整体などをすでにいくつも試されてきた、難治性の肩こりの患者様も多く来院されます。
こうした方々は、原因が「見つからない」わけではありません。多くの場合、本当に担当している筋肉を、まだ見つけきれていないだけなのです。
私がこうした症状の方を診るとき、まず把握するのが、頭部が前方に偏位しているかどうかです。パソコンでのVDT作業やスマホ操作が習慣になっている方には、頭が本来の位置よりも前方にスライドしてしまっているケースが非常に多くみられます。
頭部が前方に偏位した状態では、首の筋肉、特に斜角筋が常に緊張し続けることになります。
斜角筋のトリガーポイントは、実は首だけに症状を出すわけではありません。肩、背中、胸、腕といった離れた場所にまで、関連痛として症状を送ることが知られています。
つまり、「肩がこっているから」といって、肩そのものに鍼治療やマッサージを繰り返しても、本当の原因である斜角筋をきちんとリリースしない限り、症状はなかなか改善しないのです。
また、呼吸の浅さも斜角筋と深く関わっています。斜角筋は呼吸の補助筋でもあるため、胸で浅く呼吸をするクセがある方ほど、斜角筋がカチカチに固まっているケースが多くみられます。
特に、コロナ禍で長期間マスクを着用する生活を経験された方には、呼吸が浅くなっている方が多くみられます。呼吸が浅いと、胸郭や横隔膜の働きも悪くなり、本来お腹や胸郭全体を使って行うはずの呼吸が、肩で息をするような呼吸に置き換わってしまいます。この「肩で息をする」呼吸のクセが定着すると、本来は呼吸の補助的な役割であるはずの斜角筋が常に過緊張を強いられることになり、そこからトリガーポイントへと発展していくケースをよく目にします。
ただし、頭部前方偏位は、頭だけの問題ではありません。実際には、胸椎(背中の上部の背骨)の硬さや、骨盤が後ろに傾いてしまう「骨盤後傾」が、その背景に影響しているケースを数多く経験します。胸椎が硬く丸まっていたり、骨盤が後傾していたりすると、その上に乗る頭は、バランスを取るためにさらに前方へ偏位せざるを得なくなるのです。
そのため当院では、頭部前方偏位そのものだけを施術するのではなく、坐骨で座ることや、骨盤のニュートラルなポジションを意識すること、そして骨盤の前後の可動性・柔軟性・安定性を高めるセルフエクササイズやセルフケアの指導まで、あわせてお伝えしています。
これは、先ほどお伝えした「穴の空いたバケツ理論」における、穴を塞ぐための具体的な方法のひとつでもあります。当院では、原因を見つけることと、その原因に対する具体的な対策をお伝えすることを、必ずセットで行うようにしています。「マッサージには通っているけれど、肩こりが治らない」という方を、少しでも減らしたいと考えているからです。
だからこそ当院では、肩や首だけを診ません。頭の位置、背骨全体のカーブ、骨盤の傾き、肩甲骨の位置、呼吸の仕方まで含めて、全身を評価することを大切にしています。
肩こりの本当の原因は「首・肩だけ」にあるとは限らない
肩がこるからといって、原因が肩や首の筋肉だけにあるとは限りません。
実際には、
- 頭の位置が前に出る「頭部前方偏位」姿勢
- 猫背による背中の丸まり
- 巻き肩による肩甲骨の外側への広がり
- 呼吸が浅くなることによる斜角筋をはじめとした補助呼吸筋の過緊張
- 目の疲れ(眼精疲労)からくる後頭部・首の緊張
- 精神的なストレスによる無意識の力み
など、肩や首そのもの以外の要因が積み重なって、結果的に肩こりという症状に表れているケースを数多く経験します。
特に、頭の重さは体重の約10%、成人であれば約4〜6kgあると言われています。頭の位置が前に出れば出るほど、それを支える首・肩の筋肉にかかる負担は何倍にも増えていきます。
アメリカの脊椎外科医であるKenneth K. Hansraj氏が発表した、通称「Text Neck(テキストネック)」に関する研究では、頭が傾く角度によって、首にかかる負担が次のように変化するとされています。
- 0度(まっすぐ立てた状態):約5kg
- 15度:約12kg
- 30度:約18kg
- 45度:約22kg
- 60度:約27kg

スマホを覗き込むときのような、うつむいた姿勢を続けているだけで、首や肩の筋肉には、本来の頭の重さの何倍もの負担がかかり続けていることになります。頭部前方偏位や猫背によって頭の位置が崩れている限り、いくら肩や首を揉んでも、その負担源は解消されません。
トリガーポイント・アナトミートレインという視点
当院では、肩こりの原因を見極めるうえで、
- トリガーポイント(筋肉のこりが離れた場所に痛みや違和感を引き起こすポイント)
- アナトミートレイン(筋膜のつながり・筋膜連鎖)
- 姿勢
という視点から全身を評価しています。
代表的に確認する筋肉には、次のようなものがあります。
- 僧帽筋(上部・中部・下部)
- 肩甲挙筋
- 菱形筋
- 胸鎖乳突筋
- 斜角筋
- 後頭下筋群
- 広背筋
これらの筋肉は、それぞれ単独で働いているのではなく、筋膜という膜でつながり、連鎖的に影響し合っています。首の前側の筋肉が硬くなれば、そのバランスを取ろうとして後ろ側の筋肉も緊張する、というように、一箇所の緊張が離れた場所の症状として現れることも少なくありません。
菱形筋や広背筋といった背中の広い範囲を覆う筋肉は、一見、肩こりとは関わりが薄いように思われるかもしれません。しかし、これらの筋肉も肩甲骨の位置や姿勢に深く関わっているため、当院ではこうした「一見関わりが少なそうな筋肉」まで幅広く拾い上げて評価するようにしています。
「刺激と材料」という考え方
施術の考え方として、私はいつも「刺激と材料」という言葉を使っています。
鍼やあん摩マッサージ指圧によって身体に与える「刺激」は、あくまで身体が本来持っている回復力を引き出すきっかけにすぎません。鍼は刺激です。筋肉は、材料がなければ変わることができません。
「食事はちゃんと摂っているので、栄養失調ではないと思います」という方も少なくありません。しかし、体作りの材料として大切なのは、量だけではなく質です。良質なたんぱく質・ビタミン・ミネラルが、筋肉を修復するための材料として十分に足りているかどうかが重要になります。
また、大人になるとアルコールを口にする機会が増える方も多いと思います。
アルコールの分解には、本来筋肉の修復に使われるはずの栄養素が使われてしまうため、飲酒の習慣が回復を妨げてしまうことがあります。
鍼という刺激だけを重ねても、材料が不足していれば、身体は十分に応えることができません。刺激と材料、その両方が揃って初めて、身体は本来の力を取り戻していきます。
頭部が前方に偏位した状態を、私は「クレーンネック」と呼んでいます。あまり一般的な言葉ではありませんが、クレーン車のアームが車体から前方に伸び出ているような形に似ていることから、そう呼んでいます。骨盤の後傾に始まり、腰椎・胸椎が代償し、頸椎が前方に傾く、という物理的な構造の問題については先ほどお伝えしましたが、栄養学的な視点で見ると、もう一つの原因が見えてきます。
それが、たんぱく質不足です。首の筋肉を修復するための材料であるたんぱく質が足りていないと、筋力を十分に発揮できず、前方に偏位した頭部を正しい位置に引き戻すことができなくなってしまうのです。
余談ですが、動物性たんぱく質を控えている方は、意識しないとたんぱく質量が不足しやすい場合があります。そのため、食生活の内容に合わせて、必要な栄養をどう補うかを考えることが大切です。
また、肩こりの改善には、十分なビタミンCも必要だと私は考えています。
ビタミンCは、体内でたんぱく質と結びついてコラーゲンの生成を促す働きがあるとされており、筋肉の柔軟性にも関わっています。だからこそ、肩こりの改善には、十分なたんぱく質とビタミンCの両方が必要だと考えています。
「穴の空いたバケツ理論」で考える肩こり
私は身体の状態を、いつも「穴の空いたバケツ」に例えて考えています。
痛みや違和感のある身体は、穴の空いたバケツと同じです。その穴となっているのが、不良姿勢・栄養状態の乱れ・生活習慣・運動不足です。これらの穴から、身体を支える力が少しずつ漏れ続けている状態こそが、肩こりのような症状の土台になっていると私は考えています。
マッサージや鍼治療は、このバケツに水を注ぐ行為です。症状を和らげ、身体が本来持っている自然治癒力を引き出すことはできます。しかし、穴が空いたままでは、水を注いでも少しずつ漏れ続けてしまいます。
穴を塞ぐために必要なのは、姿勢改善・セルフケア・栄養と運動・質の良い睡眠です。症状改善の近道は、こり始めてから水を注ぎ続けることではなく、まずこの穴を塞ぐことだと私は考えています。

骨で支える身体という考え方
人の身体は、筋肉で支えているのではありません。
本来は骨格で身体を支え、その骨格を筋肉が補助しています。
骨格で支えられなくなると、筋肉は常に緊張し続けます。
この状態が長く続くことで、肩や首にも負担が集中すると私は考えています。
これは、24年間の臨床の中で私がたどり着いた身体の見方です。猫背やストレートネックによって骨格で頭や上半身を支えられなくなった身体は、筋肉が常に緊張し続けることで姿勢を保とうとし、その結果、肩や首のような特定の部位に負担が集中してしまうのです。だからこそ当院では、その場だけの変化ではなく、骨格から身体を根本的に整えていくことを大切にしています。
症例
当院に来院される慢性的な肩こりの患者様の中には、次のようなケースが少なくありません。
デスクワーク中心の30代女性で、毎週マッサージに通っているものの、数日でまた元の状態に戻ってしまう、というケースです。
お身体を評価すると、ストレートネック傾向、巻き肩、僧帽筋上部・肩甲挙筋の慢性的な過緊張、呼吸が浅くなっていることによる斜角筋の緊張がみられました。
このようなケースでは、こりのある筋肉そのものへの施術に加えて、姿勢改善のためのセルフケア指導、呼吸を深めるための指導を組み合わせることで、施術を重ねる中で「揉んでもすぐ戻る」状態から、こりを感じる頻度そのものが減っていく、という経過をたどることが多くあります。
※症状の経過には個人差があります。すべての方に同じ効果を保証するものではありません。
吉村治療院の施術アプローチ
- 姿勢・動作チェックで、こりの背景にある身体の使い方を分析する
- トリガーポイントとなっている筋肉を特定する
- 鍼でトリガーポイントへ的確にアプローチする
- 緩んだ筋肉に対して手技でバランスを調整する
- セルフケア指導で回復を加速させる
一人ひとりの症状の原因に合わせたオーダーメイドの施術を行っています。
そのため当院では、平均して3か月・8回程度の通院を目安に、姿勢や生活習慣という「穴」を少しずつ塞ぎながら施術を進めています。長年かけて定着した姿勢や身体の使い方のクセを整え直すには、一定の期間が必要だと考えているためです。
ご自宅でできるセルフケア
- 1時間に1回は、肩をすくめて離す・肩甲骨を寄せるなど、簡単に身体を動かす
- 猫背やストレートネックを意識し、耳・肩・骨盤が一直線になる姿勢を心がける
- 座るときは坐骨(お尻の下にある骨)で座ることを意識し、骨盤が後ろに傾きすぎないようにする
- 骨盤を前後にゆっくり動かすなど、骨盤の可動性を保つエクササイズを取り入れる
- 深く呼吸をする時間を意識的に作る
- 長時間同じ姿勢でのデスクワークやスマホ操作を避ける
- たんぱく質・ビタミン・ミネラルを意識した食事を心がける
セルフケアで改善しない、あるいは頭痛や吐き気を伴う場合は、一度専門家へご相談ください。
よくあるご質問(FAQ)
Q. マッサージと鍼治療、どちらが肩こりに効果的ですか?
マッサージは表層の筋肉の緊張を和らげるのに適しており、鍼治療はマッサージでは届きにくい深部の筋肉へ直接アプローチできるという違いがあります。当院では、症状や筋肉の状態に応じて両方を組み合わせています。
Q. 肩こりからくる頭痛はありますか?
首から後頭部にかけての筋肉(後頭下筋群など)が緊張することで、緊張型頭痛と呼ばれる頭痛が起こることがあります。肩こりと頭痛が同時にある場合、首や後頭部の筋肉の評価が重要になります。
Q. なぜ揉んでもらってもすぐ元に戻るのですか?
表面の筋肉を一時的に緩めても、その緊張を引き起こしている姿勢や身体の使い方のクセ、深部の筋肉の状態が残っていれば、再び同じ場所が緊張してしまいます。根本的な改善には、原因となっている姿勢や筋肉の使い方まで含めた評価が必要です。
Q. 肩こりは何が原因で起こることが多いですか?
デスクワークやスマホ操作による姿勢の崩れ、ストレートネック、猫背、巻き肩、目の疲れ、精神的なストレスなど、複数の要因が重なって起こることがほとんどです。原因を一つに絞らず、全体を評価することが大切です。
Q. 何回くらいの施術で改善しますか?
症状の程度や期間によって異なりますが、当院では平均して3か月・8回程度を目安にしています。長年かけて定着した姿勢のクセを整え直すには、一定の期間が必要だと考えています。
Q. ストレッチだけで改善しますか?
軽度であれば改善することもありますが、慢性的な肩こりでは、姿勢や呼吸、生活習慣など複数の要因が関係していることが多いため、ストレッチだけでは十分でないケースもあります。
Q. 何院か通っても良くならない肩こりは、何が違うのですか?
原因が見つかっていないというより、本当に担当している筋肉や部位にたどり着けていないケースが多いと感じています。
特に、首の斜角筋という筋肉は、肩・背中・胸・腕といった離れた場所にまで症状を送ることがあり、肩そのものだけを施術していては見落とされやすい筋肉です。また、頭部が前方に偏位する背景には、胸椎の硬さや骨盤の後傾が関係していることも多く、頭や首だけでなく、背骨全体・骨盤まで含めて評価することで、これまで変化を感じられなかった方にも改善がみられることがあります。当院では、原因を特定することと、その原因に対する具体的なセルフケアをお伝えすることを、必ずセットで行うようにしています。
まとめ
肩こりは、あまりに身近な症状であるがゆえに、「マッサージでその場をしのぐもの」と思われがちです。
しかし、身体はすでに穴の空いたバケツのように、日々力が漏れ続けているサインを送っています。すべての方に治療が必要というわけではありませんが、揉んでもすぐ戻ってしまう状態が続いている場合は、一度身体の状態を確認することをおすすめします。
肩がこる。
それは身体からの「まだ間に合いますよ」というメッセージなのかもしれません。
その場しのぎではなく、身体が送ってくれる小さなサインに耳を傾ける。
それが、10年後、20年後も軽やかな身体で過ごし続けるための第一歩になると私は考えています。
吉村治療院では、肩や首だけではなく、姿勢・呼吸・栄養まで含めて、あなたの身体全体を診させていただきます。
「マッサージに行ってもすぐ戻ってしまう。」
そんな方は、お気軽にご相談ください。
監修者
吉村 大樹(よしむら だいき)
株式会社LITA GROUP 代表 吉村治療院 院長
国家資格(鍼師・灸師・あん摩マッサージ指圧師・柔道整復師)
臨床24年 一般社団法人 日本線維筋痛症・慢性痛学会 医療ネットワーク掲載
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