ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)の原因と鍼治療|福岡市中央区薬院 吉村治療院

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ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)とは

ゴルフをしていなくても起こる、肘の内側の痛み

「赤ちゃんを抱っこしていると肘の内側が痛む」「授乳のたびに肘の内側がズキッとする」「物を握り込むと肘の内側が痛い」「デスクワークでキーボードを打っていると肘の内側がだるい」。こうした肘の内側の痛みは、ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎)と呼ばれています。

「ゴルフ肘」という名前がついていますが、実際にゴルフをされている方は一部です。子育て中で赤ちゃんの抱っこや授乳が多い方、デスクワークでキーボード操作が多い方、家事で物を握り込む動作が多い方など、手首を曲げる動作を日常的に繰り返す方に広く起こります。野球の投球動作でも、同じ場所に負担がかかることがあります。

こんな症状はありませんか

  • 肘の内側を押すと痛みがある
  • 赤ちゃんの抱っこや授乳で、肘の内側に負担を感じる
  • 物を握り込む・強く握る動作で痛む
  • 手首を手のひら側に曲げると、肘の内側に違和感がある
  • ゴルフのダウンスイング〜インパクトで、肘の内側に痛みが響く

なぜ繰り返し起こるのか

前腕の内側には、手首や指を曲げるための筋肉(前腕屈筋群)が集まっており、これらの筋肉は肘の内側(上腕骨内側上顆)から始まっています。手首を曲げる・握り込む動作を繰り返すと、この付け根の部分に小さな負担が積み重なり、炎症や痛みにつながります。

痛みの出ている場所(肘の内側)だけでなく、前腕の筋肉の硬さ、さらには肩・体幹を含めたスイングやフォーム全体が関係しているケースが多くあります。腕だけで動作を行おうとすると、肘への負担が集中しやすくなります。

肘は、体のラインの
「結果」を受け取る場所かもしれません

体の筋肉は、筋膜を通じて一本のラインのようにつながっています(アナトミー・トレインの考え方)。前腕の屈筋群は、上腕二頭筋、大胸筋・小胸筋、三角筋前部繊維へとつながるラインの一部です。

このラインのどこかに硬さがあると、負担は連鎖的に伝わり、最終的に肘の筋腱移行部・付着部(筋肉が骨にくっつく場所)に集中します。筋肉の収縮によるストレスが最も集まりやすいのが、こうした移行部・付着部だからです。肘自身よりも、ライン上の大きな筋肉(上腕二頭筋や大胸筋など)の硬さの影響を受けていることが多く、その意味で肘は「被害者的なポジション」にあるとも言えます。

当院では、丁寧な触診とマッサージでこの体のラインをたどり、硬さの出発点を探します。そのうえで、ピンポイントに届かせたい深さには鍼治療を用います。局所だけを施術し続けても、原因がライン上の別の場所にあるケースでは改善が長引くことがあります。原因を見極めながら症状の改善を促すことが、回復の近道になると臨床を通じて感じています。

当院のアプローチ

① 触診で、硬くなった筋肉を探す

前腕だけでなく、手、上腕、大胸筋・小胸筋まで含めて評価します。ラインでつながる広い範囲をマッサージでゆるめます。

② 鍼で、トリガーポイントにアプローチ

前腕屈筋群を中心に、上腕二頭筋や大胸筋・小胸筋など関連する筋肉のトリガーポイントへ、鍼で直接アプローチします。状態に応じて電気治療を併用することもあります。

③ スイング・動作の見直し

肘だけに頼らない体の使い方について、必要に応じてお伝えします。

④ ご自宅での「置き針」によるケア

必要に応じて、円皮鍼(パイオネックスなど)と呼ばれる小さな置き針を貼らせていただくこともあります。1〜2日ほど貼ったままにしていただくことで、その間断続的に鍼刺激が入り続け、通院と通院の間も筋肉や筋膜の緊張がゆるみやすくなります。

自宅でできるセルフケア

ゴルフ肘の多くは、炎症というより筋肉の疲労の蓄積が、肘の一点に集中して現れたものだと考えています。そのため、冷やすことよりも、温めて血流を良くし、筋肉の柔軟性を取り戻すことを優先しています。

  • お風呂で温める・セルフマッサージで、前腕や腕全体の血流と柔軟性を高める
  • 前腕の屈筋群(手首を曲げる筋肉)をゆっくり伸ばすストレッチ
  • 痛みが強い時期は、手首に負担のかかる動作を控える。強い痛みがある間だけは、アイシングも選択肢になります
  • グリップの握り方・太さを見直す

肘の痛む場所を直接押すと痛みが強く、「炎症が起きている」と感じられる方も多いのですが、実際には疲労の蓄積がピンポイントに出ているだけ、というケースも少なくありません。その場合、患部を直接触らなくても、つながりの原因となっている大きな筋肉(上腕二頭筋や大胸筋など)へのケアが効果的なこともあります。

ただし、痛みを繰り返す場合は、前腕だけでなくフォーム全体の見直しが必要なことが多いです。

医療機関の受診が必要な場合

安静にしていても強い痛みがある、肘に腫れや熱感がある、しびれを伴う場合は、まず整形外科での検査をおすすめします。医師の診断を受けたうえで、当院でのケアを併用していただくことも可能です。

よくある質問

Q.ゴルフをしていなくても起こりますか?

A.はい、むしろゴルフをされていない方のほうが多くいらっしゃいます。赤ちゃんの抱っこや授乳、デスクワークでのキーボード操作、物を握り込む家事など、手首を曲げる動作を繰り返す方に広く起こります。野球の投球動作でも負担がかかることがあります。

Q.プレーを続けながら治療できますか?

A.痛みの程度によります。強い炎症がある場合は一時的に負荷を調整することもありますが、多くの場合プレーを続けながらのケアが可能です。初回の評価でご提案します。

Q.何回くらいで改善しますか?

A.症状の程度やプレー頻度によって異なります。初回にお体の状態をうかがったうえで、通院のペースをご提案します。

Q.継続治療はなぜ必要ですか?

A.人間の身体は急激な変化を好みません。長年かけて形成された不調は、一度の刺激で完全に変わるものではありません。一定期間、適切な外的刺激(鍼・手技)を重ねていくことで、筋緊張の正常化・関節の柔軟性向上・自律神経の正常化・姿勢の改善などが徐々に安定していきます。これが「体質が変わる」プロセスです。

まずはお気軽にご相談ください

肘の痛みをかばいながらプレーを続けるのは、負担が別の場所に広がる原因にもなります。前腕だけでなく、フォーム全体から見直すことで、長く競技を続けられる体づくりを目指します。

鍼・マッサージ 吉村治療院 院長 吉村大樹

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